2015年7月1日水曜日

【俳句新空間No.2】  高橋修宏の句 2 / 後藤貴子


日の沖へ向かう柩の中に瀧 高橋修宏
寓意的に読もうとする場合、渡海船がすぐ思い浮かぶ。補陀落上陸前に、無惨にも舟に進入してくる冷たい海水。あるいは近年の大型客船。個室にプチ瀧(シャワー)が備わっており、人前に姿を現す前はエチケットとしてプチ禊を行うことが一般的なので、そのように解釈することもできる。しかし、太陽は古来から信仰の対象であり、ことに日本は伊勢神宮など天照大神信仰が強く、穢れを嫌う神道の精神が一般化しているので、この句は日本人のメンタルの発露ととらえるのが適切か。